大学のこと・入試のこと「教育学部」
このシリーズでは、大学受験や大学について詳しくお伝えしていきます。今回は「教育学部」について、一緒に学んでいきましょう。
教育学部について
教師になるためのステップ
教師になるには、教員免許状が必要です。文部科学大臣が認定する短期大学や大学・大学院の指定学部・学科で所定の単位を取得する必要があります。免許取得後、各都道府県の教育委員会が主催する教員採用候補者選考試験(教員採用試験)を受験し、合格すると採用されます。
公立学校に配属される場合は都道府県内で勤務しますが、私立学校の教師を目指す場合は、学校ごとの就職試験を受けて採用を目指します。
教師の仕事
教師の主な仕事は、小学校・中学校・高校で生徒たちに勉学や社会のルール・道徳を教え、成長を支援することです。授業が大きな仕事の一つです。
小学校ではほぼすべての教科を指導し、中学・高校では専門科目の指導を行います。
また、生活態度やルールの遵守の指導も教師の役割です。生徒の性格や素行、考え方を正確に把握するために保護者と連絡を取り合うことも重要です。
必要な資質
教師になるためには、次のような資質が求められます。
- 子どもが好きな人: 子どもと接することが多いため、子どもが好きであることは重要です。
- 冷静な対応ができる人: 問題が発生した際に冷静に対処できる能力が必要です。
- 根気強く問題解決に取り組める人: 生徒の成長を見守りながら、根気強く指導することが求められます。
- コミュニケーション能力: 保護者や同僚との連携も重要なため、高いコミュニケーション能力が求められます。
受験に必要な科目
教育学部の受験には、大学や学科によって異なりますが、一般的には以下の科目が必要とされます。
- 国語
- 英語
- 数学
- 社会(日本史、世界史、地理など)
- 理科(生物、化学など)
主要な教育学部のある大学
以下は、日本国内の主要な教育学部のある大学です。
- 東京大学: 教育学部
- 京都大学: 教育学部
- 九州大学: 教育学部
- 早稲田大学: 教育学部
- 関西学院大学: 教育学部
勉強以外に必要なこと
教師としての資質を磨くために、以下のような活動も推奨されます。
- ボランティア活動: 子どもたちとの触れ合いを通じて、実践的な経験を積むことができます。
- クラブ活動: リーダーシップやチームワークを養うことができます。
- コミュニケーションスキルの向上: 人と話す機会を増やし、コミュニケーション能力を高めましょう。
進路フローチャート
進路を具体的にイメージするために、以下のフローチャートを参考にしてください。
高校入学
- 文部科学大臣認定の大学・学部を目指す。専門とする科目にもよる。
大学・短大入学
- ①大学入学の場合
専門と教育学などの履修、実習を経て一種教員免許状を取得する - ②短期入学の場合
教職課程を選択すれば二種が取得できる
教員採用試験
さいごに
教育学部は、多くの子どもたちの未来を導く重要な役割を担っています。教師を目指す学生にとって、必要なスキルや知識を身につけることができる魅力的な学部です。ぜひ、自分の目指す道を見極め、積極的に挑戦していきましょう。次回は、看護学部について詳しく紹介します。
記事作成者
赤川 聡 (Satoshi Akagawa)
オンライン大学受験予備校 JADE
大学卒業後から現在に至るまで教育業界に従事し、中学受験、高校受験、大学受験部門にて指導。校舎長、新規事業部立ち上げおよび事業部長、執行役員などを経験。長年の指導経験に基づいた、生徒一人ひとりに合わせた指導力が強み。