ニュースのポイント
円安の状況
- 9/27には1ドル=150円近くに達し、円安が続いている。
- これにより、日本の観光業界は苦しい状態が続いており、外国人観光客は戻ってきているが、日本からの海外旅行者は増加していない。
アメリカでの物価上昇と円安の影響
- アメリカでは歴史的な物価上昇が続き、円安も相まって、日本食の価格が高騰している。
- 具体的な例として、卵や野菜の価格が高騰しており、外食が高額になっていることが述べられている。
ロンドンでの円安の進行と生活への影響
- ロンドンでも円安が進行し、物価が上昇している。
- 日本人記者が節約のために自宅で食事をとる状況が紹介され、外食にかかる費用が上昇していることが強調されている。
タイでの円安の影響
- タイでも円安が進行し、史上2番目の円安が記録されている。
- 日本人観光客の減少があり、これが観光関連のビジネスに悪影響を与えている。
円安による若者の海外就労増加と為替介入の可能性
- 円安の状況から、日本の若者が海外で働く選択肢が増加している。
- 為替介入が円安の状況をコントロールする手段であるが、その実施は検討が必要であり、一時的に止めることができるが、国の資金を多く必要とするため、慎重な判断が必要であることが指摘されている。
お子さまへの問いかけ例と解答例
Q. 円安って何?
質問例: 「円安って言葉、知ってるかな?それって何だと思う?」
解答例:「円安は、円を欲しがる人が少なくなって、円の価値が下がることだよ。1ドル150円というのは、1ドルと交換してもらうのに、150円払うこと。円の価値が下がれば、円をたくさん払わないとドルなどに交換してもらえないんだ。」
Q. アメリカで物価が上がっているってどういうこと?
質問例: 「アメリカでは物価が上がっていて、食べ物が高くなっているんだって。それってどういうことだと思う?」
解答例:「今アメリカでは働く人が足りなくて、たくさんお金を払わないと働いてもらえないの。働く人にたくさんお金を払って、今までと同じ値段でお店や会社をやっていたらもうからないよね。だから、売るモノの値段も上げないといけないんだ。」
Q. 外国に行くとお金の価値が変わるってどうして?
質問例: 「日本から外国に行くと、お金の価値が変わるんだよ。円安だとわたしたちが海外旅行するのは円高の時よりお金はかかる?かからない?」
解答例:「残念だけど、円安になると海外旅行のときに円高の時よりお金がかかるんだ。円高で1ドル=100円だったら、10万円は1,000ドルに交換。円安で1ドル=150円だったら、約667ドルに交換。同じ10万円でも円安だと交換できるドルが少ないよね。」
Q. ロンドンで節約している日本人がいるってどんな状況かな?
質問例: 「ロンドンに住んでいる日本人がお金を節約しているんだって。どうして外で食事をしないで、家で食べることが増えているのかな?」
解答例:モノの値段が上がるから節約するのはみんな同じだけど、日本で稼いだお金やロンドンで働いていても給料を日本円でもらっている人だと、円をイギリスのお金ポンドに交換しないといけない。今の円安だと1ポンド=190円くらいだけど、給料を30万円でもらうと、ポンドに交換すると1,579ポンド、円高で1ポンド=130円だと2,308ポンド。差が729ポンドもある。
レストランだとパスタ1皿でも16ポンド(約3,000円)はするの。
Q. なんで若者が海外で働くことを考えるのかな?
質問例: 「最近、若い人たちが海外で働くことを考えているみたい。なんでそう思うかな?それってどうしてだと思う?」
解答例:「同じ時間働いてお金をもらうなら、多いほうがいいよね?最低時給(1時間働いてもらえる最低額)がアメリカなら約23ドル=3,450円、日本なら1,000円くらい。どっちで働きたい?」
記事作成者
清水 裕矢
株式会社Progress CFO / 一般社団法人こども未来投資プロジェクト 代表理事
学習塾講師等を経て、2006年に外資系産業ガス企業で財務経理・人事総務責任者となる。以降複数企業にて財務経理責任者やCFOを歴任。現在も複数企業の会計アドバイザー等を務める。こどもの金融リテラシー講座 CA$H! 講師/カリキュラム・テキスト作成。
2023年11月30日に「キッズノミクス -クイズで学ぼう、お金と経済-」を発売。