一般社団法人ワーキングメモリ教育推進協会は、同協会が無料公開している「算数の基礎定着・つまずき簡易チェック問題」に取り組んだ 就学前の年長児354名 のデータと分析を公開しました。

このチェック問題は、就学前のお子さま向けと小学生向けの2パターンがあり、解説動画も無料で閲覧できます。今回の公開データは、年長児に絞った結果と分析です。

全10問は「数処理(数唱)」「数概念」「数感覚」「数操作」の4つの分野に分かれています。
平均正答率は次の通りです。

  • 数処理(数唱):87.9%
  • 数概念:92.7%
  • 数感覚:56.5%
  • 数操作:50.3%

「数処理(数唱)は87.9%」「数概念は92.7%」と高い一方で、「数感覚は56.5%」、「数操作は50.3%」と、就学前の段階では半分程度しかできていないことがわかります。

数感覚

「数感覚」は、次のような問題です。
「数感覚」は小学校算数の「計算理解」「文章題」「図形・量感覚」の土台 になります。

数操作

また「数操作」は、次のような問題です。「数操作」は、「物や数字を使って計算する力」であり、就学前の段階でこの力を育てることが、小学校の計算や文章題理解の土台になります。

一般社団法人

ワーキングメモリ教育推進協会の解説

就学前の段階で、1から100まで言えることや、加減算や九九を一生懸命覚えることだけが算数の力ではありません。それよりも大事なのは、数唱だけでなく、数概念・数感覚・数操作の基盤を作ることです。この基盤があって初めて、数を単に覚えるだけでなく、柔軟に数というものを理解し操作できる力につながります。

数は生活の一部です。日時、お金、身長、体重など、数で表現され、数で認識されることがたくさんあります。数を学習し、理解することは、学習だけでなく日常生活にも必要不可欠なことです。

この数の学習、算数の基礎の獲得は、数量を直感的に把握する生まれ持った認知システムと「ワーキングメモリの働き」に基づいています。

特に就学前の段階では、積み木や具体物、手指、などを通して数を操作する経験が重要です。

この簡易チェック問題に挑戦することで、今の段階で子どもがどの部分まで理解できているのかを把握でき、さらにどこを伸ばすと就学後の算数がより楽しくなるかを確認できます。

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\小学生のお子様用の問題はコチラから/

【データ提供】
一般社団法人ワーキングメモリ教育推進協会
https://www.ewmo.or.jp/