社会・経済検定は小学生から大人まで受検できる11レベルの試験です。
今回は4級のサンプル問題を通じて、現代の経済社会をより深く理解するヒントをお届けします。。

4級[主な対象:高校生・大学生]は、外国為替や税金、企業の簡易財務諸表の読み取りなどを学び、経済の仕組みを深く理解することが目標です。
ニュースの背景や社会の動きを「なぜそうなるのか?」という視点でとらえる習慣を身につけましょう。

社会・経済検定4級サンプル問題

4択問題(住宅ローンの金利)

問題:
【A】家を買うときのローンって、「固定金利」と「変動金利」があるんだってね。
【B】うん、それぞれメリットとデメリットがあるらしいよ。
【A】固定金利って、どんなメリットがあるの?
【B】(     )

a. 毎月の返済額が一定なので、将来の家計計画が立てやすい
b. 金利が下がったときに自動で安くなるから、お得感がある
c. 契約後に返済額が徐々に減っていく仕組みになっている
d. 金利変動リスクを取ることで、より高い利回りが期待できる

a. 毎月の返済額が一定なので、将来の家計計画が立てやすい

固定金利の最大のメリットは「返済額が変わらない」こと。これにより、長期的な家計管理や教育費の見通しが立てやすくなります。
一方で、bは変動金利の特徴、cは元利金等返済との混同、dは投資の話に近い内容であり誤りです。

時事問題(金融制度)

問題:では次のニュースです。2024年に制度の見直しが行われた『新NISA』ですが、利用者数は若年層を中心に増加しています。新制度では、従来と比べて制度の枠組みにいくつか大きな変更が加えられたことが注目を集めています。
この動きを受けて、個人の資産運用に対する意識や行動に変化が見られるという指摘もあります。

こうした制度変更により、個人にもたらされる主な利点として最も適切なのはどれでしょうか?

a. 投資で得た利益に対しても、一定の消費税がかからなくなる
b. 老後資金を現金で一括給付してもらえる仕組みである
c. 投資で得た利益が、非課税枠の範囲内であれば課税されない
d. 企業の倒産による損失を、政府が一定額補償してくれる制度である

c. 投資で得た利益が、非課税枠の範囲内であれば課税されない

新NISA制度の最大のメリットは、投資で得た利益(配当金や売却益など)に対して、本来かかる約20%の税金が非課税になることです。
ただし、これは年間の「投資限度額」の範囲内での取引に限られます。
老後資金を現金でもらえるわけではなく(b)、消費税の軽減とは無関係であり(a)、損失を政府が補償する仕組み(d)でもありません。

おわりに

4級では、単に知識を覚えるだけでなく、社会の仕組みを論理的に理解し、自分の意見を持つ力を養うのにも役立ちます。配当金の仕組みや新NISAの制度など、一見むずかしく思えるテーマも、仕組みがわかると意外に身近な話題だったと気づくはずです。

サンプル問題を通じて、「経済って面白い」「自分にも関係あるかも」と感じた方は、ぜひニュースや統計にも目を向けてみてください。
知ることで、行動が変わる。社会を読み解く力は、将来の選択肢を広げる力にもつながります。

社会・経済検定のご紹介

社会・経済検定は、小学生から大人まで学び直しにも使える検定試験です。

  • 級:エントリー級(はじめて)から1級(大学生・社会人向け)まで11段階
  • 対象者:小学生高学年~中学生(低学年はエントリー級)~高校生~大学生・社会人
  • 試験形式:級ごとに選択式や記述式、上位級は面接(オンライン二次試験)あり
  • 時事問題:最新の社会・経済ニュースを題材に出題
  • 学び直し:学校の学習指導要領対応。大人のリカレント教育にも最適