

【総合型選抜】ユニークな入試形式に迫る
このシリーズでは、大学受験についてや、大学についてお伝えしていきます。一緒に学んでいきましょう。
今回のテーマは「「総合型選抜」ユニークな入試形式編!」です。
大学入試は今、学力試験だけではなく多様な方式に進化しています。中でも「総合型選抜」や「学校推薦型選抜」といった特別選抜試験がトレンドとなっており、注目されています。今回はその中でも、「総合型選抜」に焦点を当て、お茶の水女子大学のユニークな入試方式を紹介します。
総合型選抜試験とは?
大学入試は今、大きな変革期を迎えています。総合型選抜や学校推薦型選抜といった特別選抜方式が拡大し、従来の学力試験一辺倒ではない入試の形が主流になりつつあります。
特に総合型選抜は、大学が定める「求める学生像(アドミッション・ポリシー)」に合致しているかどうかを重視し、学力試験の成績だけではなく、意欲や熱意、将来の目標などが評価される方式です。

→ 詳しくは以下の記事もご覧ください。
今の大学受験のトレンド入試方式!総合型選抜試験・学校推薦型選抜
ユニークな入試形式:お茶の水女子大学「新フンボルト入試」
今回ご紹介するのは、お茶の水女子大学が採用する「新フンボルト入試」。 この入試では、図書館での文献調査・レポート作成、グループ討論や面接などを通して、情報収集力や論理構築力、課題探究力が評価されます。
詳細は大学の公式サイト・募集要項をご確認ください:
お茶の水女子大学公式ウェブサイト
「新フンボルト入試」募集要項(PDF)
文系型と理系型で異なる選考方式
文系型の選考方式
• 一次選考:プレゼミナール+レポート+書類選考
• 二次選考:図書館入試
一次選考:プレゼミナール
プレゼミナールのいずれかの文系セミナーの受験が必須とされており、セミナー受講後に作成するレポートや志望理由書、活動報告書、外国語試験成績などを総合的に評価します。
「プレゼミナール」は、受験者以外の生徒も参加可能なアカデミックなオープンキャンパスで、専門研究分野のセミナーを受講できるのが特長です。その内容を事前に把握し、関連する基礎知識を習得しておくことが必要です。
セミナーで使用される専門用語が理解の難易度を高める要因となるため、関連書籍を読んで知識を深める準備が求められます。
二次選考:図書館入試(2日間)
• 1日目:附属図書館で自由に文献を参照しながら課題レポートを作成(6時間)
• 2日目:グループ討論+面接
この選考では、情報収集力、レポート作成能力、論理構築力が求められます。日頃からの読書習慣、情報理解、そして読書後のまとめによって力を養いましょう。
理系型の選考方式
• 一次選考:書類選考(プレゼミナールは任意参加)
• 二次選考:実験室入試
実験室入試の内容は学部・学科によって異なります。
以下はその例です:
• 実験に基づく課題+口述試験
• ポスター発表+質疑応答
• 論述試験、小論文、面接など
プレゼミナールは任意参加とされていますが、入試の趣旨から考えても参加しておくことが望ましいでしょう。各学科で選考方法が異なるため、詳細は大学ウェブサイトで確認してください。
募集要項の要チェックポイント
• 文系学科志望者は外国語検定スコアの提出が必須
• 学習成績概評はA段階以上が望ましい
• プレゼミナールは高校2・3年生も参加可能
高校3年生から準備を始めるのでは遅い場合があります。高校1年生のうちから英語検定の準備、定期テストへの取り組み、学部・学科研究などを始めておくことが大切です。プレゼミナールへの早期参加も大きなアドバンテージとなります。
情報収集のタイミング
高校3年生からの準備では遅くなる可能性があるため、以下のようなスケジュールで準備しましょう:
• 高校1年生:夏までに情報収集(オープンキャンパス、募集要項、学部研究など)
• 高校2年生:プレゼミナールへ参加し、大学との接点を増やす
• 高校3年生:評定平均や語学検定スコアの最終調整
まとめ
- 総合型選抜は大学によって形式が異なる
- 学力以外の能力(意欲・課題解決力など)が重視される
- 募集要項の内容は早めに確認を
- 準備は高校1年生からスタートするのが理想

慣れないうちは難しく感じるかもしれませんが、見方が分かってくると募集要項は非常に面白く、各大学の個性も見えてきます。ぜひさまざまな大学の入試要項をチェックして、自分に合った進路を見つけてください。
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記事作成者

赤川 聡 (Satoshi Akagawa)
オンライン大学受験予備校 JADE
大学卒業後から現在に至るまで教育業界に従事し、中学受験、高校受験、大学受験部門にて指導。校舎長、新規事業部立ち上げおよび事業部長、執行役員などを経験。長年の指導経験に基づいた、生徒一人ひとりに合わせた指導力が強み。