

水道水とミネラルウォーター、どっちが安全?

「お水って、どれも同じでしょ?」と思っていませんか?
実は、スーパーに並ぶミネラルウォーターと、家庭で使う水道水は、見た目は同じでも成分も管理方法も違うのです。今回は、「どっちが安全?」「どっちがおいしい?」「どう選ぶ?」を一緒に考えましょう。
これまでの研究でわかっていること
水道水は、法律で定められた51項目の水質基準をすべてクリアしないと、飲み水として家庭に届きません。消毒のために塩素が使われていて、水道管の先まで安全が保たれるように工夫されています。
一方、ミネラルウォーターは、自然の湧き水や地下水をくみ上げてボトルに詰めたもので、殺菌処理はされていますが、塩素を使っていないものが多いため、開封後はなるべく早く飲むことがすすめられています。
水の種類によって、ミネラルの含まれ方や味も違うことが研究からわかっています。

課題

ミネラルウォーターの方が「きれい」「おいしい」というイメージがあるかもしれませんが、実際には水道水のほうが安全基準が厳しいため、安心だという意見もあります。水道水は安全基準を満たしているため、確かに安心ではありますが、塩素のにおいが気になる人もいます。
ミネラルウォーターの方が安心だという人がいる一方、こちらはペットボトルのゴミが増えることが気になります。災害の時はどうやって使い分けるべきなのか、など、いろいろな意見や課題があります。
「どちらが正しい」という考え方ではなく、状況や目的に合わせて選ぶことが大切です。
解決に向けた取り組みの事例
ある自治体では、水道水の安全性を知ってもらうために、学校や地域で水の飲み比べ体験を実施しています。さらに、水道水のミネラル成分や残留塩素の情報をホームページで公開して市民が安心して選べるようにしています。「水道水は安全でおいしい」ということを知ってもらうことで、信頼をしてもらい、節約や環境保護につながるという考えです。

みなさんならどうする?
みなさんも、身近な「水」について調べてみましょう。お家の人と一緒に話し合いながら、環境保全のためにできることなど、家庭でできる小さな工夫を探してみましょう。

この記事を読んだ皆さんは、体験として次のことにチャレンジしてみましょう。
・家の水道水とミネラルウォーターを味比べしてみよう!
・どちらが冷たいとおいしい?常温だと?においは?
・ミネラルウォーターのペットボトルにあるラベルを読んで、どんな成分が入っているか調べてみよう!
・市のホームページで家の水道水の検査結果を調べてみよう!
「水」は、毎日の生活で欠かせないものです。だからこそ、「自分の体に入れるものをどう選ぶか」はとても大切なテーマです。ぜひ研究してみましょう。