日本語になった外来語たち#05:ミシン/machine


おうちで服を直したり、かわいいポーチやぬいぐるみ、オリジナルのエコバッグなど、おしゃれなハンドメイド作品を作ったりするときに活躍する「ミシン」。でも、この言葉はどこから来たのでしょう? 実は、外国から伝わった言葉なのです。ミシンの歴史や語源を探ってみましょう。
語源
- 言葉:machine(ミシン)
- もとの原語:英語
- もとの意味:機械、装置
- 日本語での使われ方:布を縫い合わせるための道具として一般的に使用される
日本語として使われるようになった背景
「ミシン」という言葉は、19世紀に西洋から日本に伝わりました。もともと「machine(マシン)」は英語で「機械」を意味しますが、日本では特に「sewing machine(ソーイングマシン)」を指す言葉として定着しました。
日本に伝わった当初、「マシン」と発音されていましたが、日本語の発音に馴染みやすい「ミシン」へと変化しました。これは、日本語の単語が母音で終わることが多く、「マシン」よりも「ミシン」のほうが発音しやすかったためと考えられています。また、当時の日本人にとって「ミシン」の発音のほうが親しみやすかったため、自然と定着したとも言われています。
明治時代になると、日本にも西洋式の服が普及し、それに伴いミシンの需要も増加。最初は輸入品でしたが、徐々に国内でも製造されるようになり、一般の家庭にも広まっていきました。現在では電動式やコンピュータ制御のものまで進化し、多くの場面で活用されています。

ちょっとした雑学
- 世界初のミシンは18世紀後半にイギリスで発明され、その後アメリカで改良されました。特に、アメリカでは針が上下に動く仕組みや布送り機能が加えられ、効率的に縫製できるようになりました。
- 日本に最初に入ってきたミシンは、手回し式で高価なものでした。
- 現在のミシンは電子制御式が主流で、自動糸通し機能や模様縫い機能が付いたものもあります。
- 「足踏みミシン」は、かつて日本の家庭でよく使われていたが、現在はレトロな家具として人気があります。アンティークな雰囲気を活かしてインテリアに取り入れられたり、カフェや雑貨店の装飾としても活用されています。また、一部では現役で使われ続けており、手縫いに近い風合いが出せることからハンドメイド愛好家にも支持されています。
- ハンドメイドブームとともに、ミシンを使った手作り作品が注目を集めています。
親子で話してみませんか
「ミシンって、英語のmachineが日本語に変わったんだって。」
「ミシンって、昔は手で回して動かしていたんだって! 今のミシンは電動だから、ずっと便利になったよね。昔の人はどんなふうに使っていたんだろうね?」