日本語になった外来語たち#08:アンケート/ enquête

学校やお店で「アンケートにご協力ください」と言われたことはありませんか?
実はこの「アンケート」という言葉、もともとはフランス語から来たものなんです。
どうして日本でこんなに使われるようになったのか、その歴史と意味を見てみましょう。

  • 言葉:enquête(アンケート)
  • もとの原語:フランス語(更に語源はラテン語 inquirere)
  • もとの意味:調査、取り調べ
  • 日本語での使われ方:意見や満足度などを聞くための質問用紙や調査

「アンケート」という言葉は、明治時代末から大正時代にかけて、日本にフランス語由来の語彙が多く入ってきた流れの中で使われるようになりました。

もともとは行政や警察などが行う「取り調べ」や「調査」を意味していましたが、日本では市民の意見を集めるための「質問調査」の意味で定着していきました。

戦後の民主主義の浸透や企業のマーケティング活動の発展に伴い、「アンケート」は広く使われるようになり、今では学校やお店、インターネットなど、さまざまな場面で見かける言葉となりました。

  • フランス語の「enquête」は、現在もニュース番組などで「調査報道(enquête)」の意味で使われます。
  • 英語圏では「survey(サーベイ)」や「questionnaire(クエスチョネア)」が一般的で、「アンケート」とは言いません。
  • 日本では、アンケート結果をもとにサービス改善や商品の開発が行われることも多く、重要な意見収集手段とされています。
  • 最近では、Webアンケートやスマホでの調査も増え、より手軽に参加できるようになっています。

「アンケートってよく聞くけど、もともとはフランス語なんだって。お店や学校でも書くことがあるけど、自分の意見を伝えるチャンスでもあるんだよね。この前もらったアンケート、どんなことが書いてあった? “こうだったらもっといいな”って思ったこと、ちゃんと書けたかな? いろんな人の声が集まって、もっと良いものが作られていくんだよ。」