最近、教育に関心のある保護者の間で「IB(アイビー)」という言葉を耳にする機会が増えています。国際バカロレア校、IB認定校、IB型教育など、名前は聞いたことがあっても、「結局、何がそんなに良いの?」「うちの子には関係あるの?」と感じている方も多いのではないでしょうか。

この記事では、「IBとは何か」「なぜ人気なのか」「IB型の学力とは何か」を整理し、解説します。

IBとは、International Baccalaureate Organizationが提供する、国際的な教育プログラムです。スイスに本部を置き、世界160以上の国・地域で導入されています。日本でも、私立校だけでなく公立校での導入が少しずつ進んでいます。

IBの最大の特徴は、「知識量」よりも「考え方」や「学び方」を重視する点にあります。

IBが注目されている理由は、「英語で授業をする」「海外大学に強い」ということだけではありません。IBは、社会人経験者による支持が厚いことからも、「社会に出て役立つ学び方」であるということ、そして多くの保護者や教育関係者が感じている「これからの時代への不安」が挙げられます。

  • 「暗記中心の学力で、この先大丈夫なのか」
  • 「正解のない問題に向き合えるのか」
  • 「AI時代に、人間に求められる力は何なのか」

IBは、このような問いに対して、一つの「教育の答え」を示しています。

IB型の学力は、テストの点数だけでは測れません。例えば、次のような力です。

  • なぜ?を自分で問い直す力
  • 自分の考えを言葉で説明する力
  • 複数の視点から物事を見る力
  • 正解がなくても考え続ける力

IBの授業では、「これを覚えなさい」という学習法に偏ることなく、「あなたはどう考える?」という質問が投げかけられます。IBは、「知識を持っている」ことに加えて「知識を使って考える力」を育む教育です。

「IBは魅力的だけど、うちはIB校に行く予定はないし、どこか遠くの話のようだ」という感想をお持ちの方もいるでしょう。結論から言えば、IB校に行かなくてもIB型の学力を身につけることができます。なぜなら、IB型学力の本質は「学校」ではなく「学び方」にあるからです。

限定的なアプローチではありますが、IB型の学力を家庭で身につける例として、答えをすぐ教えずに「なぜそう思った?」と理由を聞くことや、一つのニュースを別の立場で考えるよう問いかけることが考えられます。考えを言葉にする機会を増やし、考えたプロセスを認めることは、日常の対話の中で育むことができます。

学校選びにおける一つの選択肢としてIB校を選ぶ際には本稿を参考にしていただき、またIB校を選択されない方にとりましても、IB型の学力観は今後の入試の方向性と乖離するものではありませんので、ぜひご参考にしてください。