
学習障害(LD)や発達障害(ADHD・ASD)など、外からは見えにくい困難を抱えた子どもたちが増えています。保護者様や先生方など「子どもの学習」に関わる方自身が「気づく力」を持ち、その子に最適な支援方法やサポート方法を工夫することが大切です。
この特集記事は、一般社団法人ワーキングメモリ教育推進協会のご協力のもと、『未来の先生へ』(湯澤正通:広島大学大学院教授、野瀨まなみ:一般社団法人ワーキングメモリ教育推進協会理事 共著)から引用してお届けします。
学習障害とは

「学習障害とは、基本的には全般的な知的発達に遅れはないが、聞く、話す、読む、書く、計算する又は推論する能力のうち特定のものの習得と使用に著しい困難を示す様々な状態を指すものである。」
(平成11年7月「学習障害児に対する指導について(報告)」より抜粋)
その原因は中枢神経系の何らかの機能障害にあると考えられていて、視覚障害や聴覚障害、知的障害、情緒的障害など他の障害や環境的要因が直接の原因ではないと明記されています。
このような困難は、学習場面において「読むことが極端に苦手」「書くときに文字を反転させてしまう」「計算の手順が覚えられない」など、特定の領域において現れます。
一見してわかりにくいため、「やる気がない」「努力が足りない」「集中力がない」などと誤解されやすいのですが、本人の努力不足や家庭環境だけでは説明がつかないケースが少なくありません
日本では、学習障害のある子どもの割合は全体の約3〜6%とされており、通常学級の1クラスに数名いる計算になります。つまり、どの教室にも学習障害の可能性を持つ子どもがいる、ということです。


- 知的発達に遅れはない
- 特定の学習領域に困難がある(読み・書き・計算など)
- 脳の特性に起因する
- 環境や本人の努力不足が原因ではない
続いて、読字障害の特徴と支援・サポートをご紹介します。


特徴:
- 「読むこと」に著しい困難がある(「音声化」の問題あり)
- 文、文章を読むのに時間がかかり、意味をとるのが難しい
- 読み飛ばしや読み間違いが多い
- 文字の形や音との対応がうまくできない など
支援・サポート例:
音声と文字の結びつけ
絵カードなどを使い、音と文字を結びつける練習を行う。
音声と視覚をリンクさせることで、文字を覚えやすくする。
視覚的支援
文字や単語を大きく、色付きで表示し、視覚的に認識しやすくする。
テキストの強調や区切りを工夫して、視覚的な負担を軽減する。
音声化ツールの利用
テキスト読み上げソフトや音声入力ツールを使い、文字を視覚で追う代わりに音声で理解できるようにする
次回以降は、「書字障害」や「算数障害」についてご紹介します。



