【総合型選抜・学校推薦型選抜】【面接】『なぜ?』を深掘りされても動じない!課題解決力を核にした志望理由の伝え方3対策

このシリーズでは、大学受験や大学についてお伝えしていきます。一緒に学んでいきましょう。

今回のテーマは「【総合型選抜・学校推薦型選抜】【面接】『なぜ?』を深掘りされても動じない!課題解決力を核にした志望理由の伝え方3対策」です。

面接対策に関しては、過去の記事も是非ご参考にしていただけましたら幸いです。
受験生累計1500名以上をサポートしてきましたが、実は会社員時代には人事採用として面接官も担当していました。​
その観点からのお話も含めてお伝えできればと思います。​
また、今年も生徒より続々と嬉しい合格のご報告をいただいております。おめでとうございます。​
皆さんもぜひ合格を一緒に勝ち取っていきましょう。
【総合型選抜・学校推薦型選抜】合格を掴む!面接対策
【総合型選抜・学校推薦型選抜】合格を掴む!面接対策
【総合型選抜・学校推薦型選抜】合格を掴む!面接対策

今日は、入試本番に役立つ「伝え方」についてお話しします。​
最近、面接練習を行っているときに「この生徒はHPやパンフレットの言葉を並べて、ただ暗記してきたな…」と感じることがあります。​
面接官役をしていると、これはすぐに見抜くことができます。​

面接官は、この「志望理由」を最重要視しています。このことは必ず頭に入れておいてください。​
そこでこの記事の読者様には、面接官から見た「3つの視点」をお伝えしていきます。​

総合型選抜や学校推薦型選抜の面接で志望理由を話すとき、「熱意を伝えること」ばかりに意識が向きがちです。​
しかし、面接官が聞きたいのは、単なる「この大学が好き」という感情論ではありません。​

面接官は、あなたの答えから、入学後の活躍を見通すための「非認知能力」を評価しています。​
特に志望理由の深掘りから、次の3点を注視しています。ここをしっかり把握しておきましょう。​

  1. 志望学科への理解度
    あなたの目標達成に、その大学のカリキュラムが本当に必要か。​
  2. 困難を乗り越える粘り強さ
    研究活動で壁にぶつかったとき、最後までやり遂げる力があるか。​
  3. 社会への貢献意欲(主体性・社会性)
    あなたの学びが、社会や世界とどう関わり、どのように貢献できるか。​

では、早速「対策」を見ていきましょう。

面接での志望理由は、ダラダラと長く話してはいけません。​
ポイントは「端的にインパクトを残す」ことです。​
この一文目のインパクトは非常に重要です。​

面接官は、それまでに何十人も受験生を見ています。​
そのため、ありきたりな入り方では他者と差別化できません。この点も意識しておきましょう。

❌️ 悪い例(=感情論)
「私は地域貢献に強い関心があり、貴学の〜」​

⭕️ 良い例(=課題解決型)
「私は高校の地域活性化プロジェクトを通じ、デジタルデバイドという課題に直面しました。この課題を解決するため、貴学の〇〇を学びたいです。」​

※デジタルデバイドとは、インターネットやパソコンのような情報通信技術を使える人と使えない人の間に生まれる差、つまり情報格差のことです。​

「課題に直面した → だからこの大学」という論理を最初に打ち出すことで、面接官に強い印象を残すことができます。​
また、その後の質問もスムーズに進みます。最初が肝心です。​

話が長くなる傾向のある人は、一文を短く伝える工夫をしましょう。​
特に緊張しやすい人は、気持ちを落ち着かせること、話すスピードを調整すること、話す内容を絞り込むことを同時に行う必要があり、これはなかなか難しい作業です。​
慣れるまでは、何度も練習してくださいね。

「なぜ、うちの大学でなければならないのか?」という深掘り質問は必ず来ます。
イメージとしては、2段階くらい深掘りされるところまで準備しておくとよいでしょう。​

まず、志望学科での学びを「手段(理由)」として位置づけるのがおすすめです。​
あなたの志望理由が「課題解決」であれば、大学のカリキュラムは「その課題を解決するためのツール」というイメージを持ってください。​

⭕️ 良い例(=課題解決力・論理的思考力)
「〇〇という課題を解決するためには、既存の知識では不十分でした。だからこそ、貴学でしか研究されていない〇〇教授の『社会システム設計論』という高度なツールが必要だと考えます。」​

志望理由書に記載した具体的な講義名や研究室名を、面接でもスラスラと話せるよう準備しておくことが重要です。​
もし志望理由書に記載していなかったとしても、まだ面接まで時間があるなら、調べて口頭でも説明できるようにしておきましょう。​

面接官が最も評価するのは、想定外の質問が来たときの「自制心」と「課題解決力」です。​
特に「なぜ他の大学ではダメなのか?」という究極の問いにどう答えるかが鍵となります。​

このとき注目されるのが「自制心」です。​
目が泳ぐ、手が不自然に動き出すなど、焦りのサインが出ていないかを見られます。​
自分の気持ちを安定させ、自信を持って言えるようになるまで練習しておきましょう。​

「課題解決力」では、質問への対応力や切り返し方が評価されます。
ここには準備の度合いがはっきり表れます。どこまで本気でこの場に臨んでいるかを試されている質問とも言えます。​
そのため、準備と練習は必要不可欠です。​

ここからは、実際の質問と回答例を見ていきましょう。​
この場面は、自分が探究してきたことをアピールするチャンスなので、HPやパンフレットをよく読み、気になるキーワードに対して自分の考えを伝えることが重要です。​

例1

Q. 高校での活動は、大学に入らなくてもボランティアで続けられるのでは?​

回答例
「高校で続けてきた活動は、目の前の困っている人を助けることができました。ですが、活動を続ける中で、個人ではどうにもならない『仕組みの壁』があることを痛感しました。その壁を壊すには、貴学の〇〇先生が研究されている『地域政策の成功事例』といった専門知識と分析力が必要です。ボランティアを卒業し、根本的な解決を目指すため、専門的な学びが必要だと考えています。」​

例2

Q. もし入学後、研究テーマがなかなか見つからなかったらどうしますか?​

回答例
「研究は、すぐに答えが出るものではないと理解しています。テーマが見つからなかったり、挫折しそうになったりしても、高校の部活動で目標達成まで粘り続けた経験があります。まずは先生や先輩に積極的に相談し、『なぜそのテーマにこだわるのか』を立ち止まって考え直す時間を作ります。決して諦めず、目標を達成するために柔軟に考え直す力で乗り越えます。」​

これらは、どこまで深掘りができているかを問う「質問」です。​
どの程度の熱意で取り組んでいるかが一目で分かります。​
情報が薄ければ、熱意は伝わりませんし、志望度もある程度推測されてしまいます。​
どのようなフレーズで質問されても答えられるよう、自問自答を繰り返していきましょう。

今まさに、面接対策として志望理由の指導を行っていますが、このパートは特に大切にしています。​
ここで言葉が詰まったり、インパクトが弱かったりする場合は、やり直しを指示するほど重要な部分だと考えています。​
面接官に「この学生の話をもっと聞いてみたい!」と思わせられるかどうかが勝負の鍵です。​
準備に準備を重ね、最高の自分をアピールしていきましょう。​

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記事作成者

赤川 聡 (Satoshi Akagawa)

オンライン大学受験予備校 JADE

大学卒業後から現在に至るまで教育業界に従事し、中学受験、高校受験、大学受験部門にて指導。校舎長、新規事業部立ち上げおよび事業部長、執行役員などを経験。長年の指導経験に基づいた、生徒一人ひとりに合わせた指導力が強み。