日本語になった外来語たち#04:ピンセット/pincette

お医者さんが細かい作業をするときや、理科の実験で使う「ピンセット」。
この言葉、実はフランス語が由来なのをご存じですか? どのように日本に伝わり、定着したのか、その歴史を一緒に見てみましょう。

  • 言葉:pincette(ピンセット)
  • もとの原語:フランス語
  • もとの意味:小さなものをつまむ道具
  • 日本語での使われ方:医療、工芸、理科の実験など、細かい作業をするときに使う道具

「ピンセット」という言葉は、江戸時代末期から明治時代にかけて、西洋医学が日本に伝わった際にフランス語の「pincette」から広まりました。当時、日本では医療技術の発展とともに、手術器具としてピンセットが輸入され、医療現場で広く使われるようになりました。その後、理科の実験や工芸作業など、さまざまな分野で利用されるようになり、日本語として定着しました。

また、ピンセットはドイツ語では「Pinzette(ピンツェッテ)」、英語では「tweezers(ツイーザー)」と呼ばれています。日本ではフランス語の影響が強かったため、「ピンセット」という呼び方が根付いたと考えられています。

  • フランス語の「pince(ピンス)」は「つかむ、はさむ」という意味があり、「pincette」はその小さい形を指します。
  • 医療や研究だけでなく、美容分野でもピンセットは活躍しており、特に眉毛を整えるためのものは「ツイーザー」とも呼ばれます。
  • ピンセットの歴史は非常に古く、古代エジプトの遺跡からも金属製のピンセットのような道具が発掘されています。
  • 日本の工芸職人もピンセットを使用し、時計職人や和菓子職人など、細かい作業に欠かせない道具として活用されています。

「ねえ、ピンセットってどんなときに使うか知ってる? お医者さんが手術するときや、理科の実験で細かいものをつかむときに使うよね。でも、もともとはフランス語から来た言葉なんだって! 英語では『ツイーザー』って言うらしいけど、日本ではなんでフランス語の『ピンセット』になったんだろう? 家にあるピンセット、どんな場面で使っているか考えてみようか!」