日本語になった外来語たち#06:アレルギー/allergie


食べ物や花粉、動物の毛などに反応して、くしゃみが出たり、かゆくなったりすることはありませんか? これは「アレルギー」と呼ばれる体の反応です。この言葉の由来や、日本でどのように定着したのかを知ることで、アレルギーについてより深く理解してみましょう。
語源
- 言葉:Allergie(アレルギー)
- もとの原語:ドイツ語
- もとの意味:異常な反応、過敏症
- 日本語での使われ方:特定の物質に対して体が過剰に反応する症状を指す
日本語として使われるようになった背景
「アレルギー」という言葉は、1906年にオーストリアの医師クレメンス・フォン・ピルケによって初めて提唱されました。彼は、体の免疫反応が特定の物質に対して過敏に反応する現象を「Allergie(アレルギー)」と名付けました。その後、この概念は医学の分野で広まり、日本にも伝わりました。
日本では、戦後の医療技術の発展とともに「アレルギー」という言葉が一般的になり、医療機関や学校教育でも使われるようになりました。現在では、花粉症や食物アレルギー、動物アレルギーなど、さまざまな種類があり、日常生活の中でよく聞く言葉になっています。

ちょっとした雑学
- 「アレルギー」はドイツ語由来ですが、英語では「allergy(アレルジー)」と発音されます。
- 花粉症は日本では「アレルギー性鼻炎」とも呼ばれ、春や秋に多くの人が悩まされます。
- 近年、食物アレルギーを持つ子どもが増えており、学校給食では特定の食材を除去する対応が進んでいます。
- アレルギー反応を防ぐために「エピペン」という緊急用の注射が使われることがあります。
- 免疫を強くするために、赤ちゃんの頃からさまざまな食品を少しずつ食べさせる「経口免疫療法」も研究されています。
親子で話してみませんか
「アレルギーってもともとはドイツ語だったんだよ。」 「アレルギーってどんなものがあるか知ってる? 例えば、花粉や食べ物、動物の毛に反応することがあるんだよ。でも、どうして体はそんなふうに反応するんだろう? もしお友だちが食べられないものがあったら、どんなふうに気をつければいいかな? みんなが安心して過ごせるように、アレルギーについて一緒に考えてみよう!」