大学入試制度① 一般選抜
このシリーズでは、大学受験と大学について詳しくお伝えしていきます。
大学入試改革としては2021年度入試から実施されていますが、2025年度入試から、新学習指導要領(新課程)による入試が始まります。共通テストに関する大きな変更点としては「入試教科・科目」の変更と「試験時間」の変更になります。このことは前回お伝えしました。
前回の記事はこちら↓
2025年 共通テストから変わる!新課程対応をチェック!④入試教科・科目・試験時間の変更点
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さて、今回のテーマは「入試制度」です。特に「一般選抜」について詳しく見ていきましょう。
大学入試制度の種類
大学の入試制度には、「一般選抜」と「特別選抜」の大きく2種類があります。今回は「一般選抜」に焦点を当てて解説します。
重要一般選抜の仕組み
一般選抜は、「大学共通テスト(以下、共通テスト)」と「個別選抜試験(以下、個別試験)」の2種類で構成される学力試験です。
国公立大学の一般選抜
- 一次試験として共通テストを実施
- 二次試験として各大学で個別試験を実施
合否はこれらの結果を総合して判定します。個別試験は「分離分割方式」で行われ、募集人数を前期日程と後期日程に振り分けて2回実施します。また、一部の公立大学では中期日程も実施されています。
- 注意点:前期日程で合格し、入学手続きを行うと後期日程の合格資格を失います。
二段階選抜
一部の大学では二段階選抜を実施しています。
これは、志願者数が予告倍率を超えた場合に共通テストの成績で二次試験の受験資格を判定し、不合格者は二次試験を受けられない方式です。共通テストに基準点を設け、二段階選抜を実施する大学もあります。
私立大学の一般選抜
私立大学の一般選抜は以下の3つの型に分類されます。
- 個別試験のみ
- 共通テストのみ
- 個別試験と共通テストの組み合わせ(共通テスト利用方式)
試験方式の詳細
- 個別試験のみ:最も多くの募集人員がある方式で、受験科目によって3教科型と2教科以下型に分かれます。
- 3教科型文系:英語・国語・社会科目または数学
- 3教科型理系:英語・数学・理科
- 2教科以下型:大学ごとに異なる
- 共通テスト利用方式:
- 共通テストのみで合否を判定
- 共通テストと個別試験の併用で合否を判定
地方入試と全学部統一入試
私立大学では、地方入試も実施しており、大学の所在地以外でも受験可能です。また、全学部統一入試は1回の試験で複数の学部に同時出願できます。
さいごに
国公立大学を受験する際は、特に日程の把握が重要です。共通テストから約1ヶ月半の期間がありますが、私立大学を受験する場合、国公立大学への勉強時間が限られることもあります。早めに入試日程を確認し、合格までの流れをしっかりと組み立てましょう。
次回は、「特別選抜」について詳しく見ていきます。お楽しみに!
記事作成者
赤川 聡 (Satoshi Akagawa)
オンライン大学受験予備校 JADE
大学卒業後から現在に至るまで教育業界に従事し、中学受験、高校受験、大学受験部門にて指導。校舎長、新規事業部立ち上げおよび事業部長、執行役員などを経験。長年の指導経験に基づいた、生徒一人ひとりに合わせた指導力が強み。