そろばん
世界に広がるSOROBAN Vol.2

紀元前に生まれた世界最古のデジタル計算器具の「算盤」は、14世紀頃に中国で今のようなカタチとなり、日本で五珠が1つ、 一珠が4つの「四つ玉算盤」の最終形となり、 世界に広がっています。
十進位取り記数法に則したカタチで計算を行う 「そろばん」 が、いまなお世界に広がる理由はいくつかありますが、一番の大きな理由は、 その先の暗算能力の獲得に有効とされることです。
そろばんを学ぶ国は、世界に100カ国以上で、 そろばん人口は1000万人以上と言われており、アジア (22か国) のみならず、 ヨーロッパ (25カ国)や北米・中南米 (8か国)、 中東 (14か国)、 アフリカ (32か国) でも広がって います。
世界各地に拠点を持つUCMASというそろばん教室は、 75か国に5000校、 生徒が100万人を超えています。

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ワーキングメモリ
簡単な足し算や、数を数えるのが苦手なのはなぜ?

「数の基礎的な概念」をとらえるためのトレーニングを
幼児期からおうちで、お風呂に入るとき、1から20まで数えたら湯舟から上がる、おかしを3個とる、お皿を家族の人数分並べるといった、数や量に触れる経験を通して、子どもは数や量の基本的な概念を獲得していきます。幼児期から、言葉の数と数量のイメージの対応関係を徐々に学び、数量概念を発達させているのです。

発達心理学者であるピアジェの、有名なテストがあります。

たとえば、7個の赤のおはじきと7個の青のおはじきを並べて、幼児に同じ数であることを確認します。次に、赤のおはじきの間隔を広げ、長くして、再び数が同じか違うかをたずねます。すると、幼児は「赤のほうが多い」と答えます。列の長さから、数量を比べたのでしょうね。

幼児にとって、数の言葉と数量のイメージは、正確に対応していません。

それが小学校入学前までに経験などを通して身につくことにより、ほとんどの子どもは、おはじきの色や並べたときの間隔や長さの違いと、数が関係ないことを理解することができます。数とは事物の抽象的な属性であり、イメージした数直線上で同じところにあれば違わない。こうして個々の数が、子どものイメージした数直線上に位置づけられます。

これが、たし算やひき算など小学校入学後の算数学習の基礎となる「数の基礎的な概念」です。さまざまな数や量に触れる経験を重ねれば、最終的には、頭の中に「内的数直線」を描けるようになるのです。

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プログラミング
Scratchプログラミング 穴埋め問題2

プログラミング教育への関心が高まりつつあります。「プログラミング」とはコンピュータへ指示を出すことです。こども向けのプログラミング言語として「Scratch(スクラッチ)」が世界中で使われています。 この特集記事では、サーティファイ社が主催している「ジュニア・プログラミング検定」の機銃に沿った内容のオリジナル小テスト「プログラミングスキルチェックテスト」の問題を出題します。 今回は「穴埋め課題2」です。レベルはEntry級の中でも基本的な問題です。

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語彙力・読解力
こどもの「聞き取る力」を高めるために必要なこと

文部科学省のホームページでは、学年区分により、「聞くこと・話すこと」の内容について次のように定めています。お子さまの学年の箇所をあらためてご一読いただき、日々の生活において、意識的に会話をしていただけると良いでしょう。

こどもの学びをサポートする大人には、言語領域に関わる「国語」において、こどもの四技能「聞く、話す、読む、書く」のサイクルを適切に循環させることが大切です。
今回ご紹介した「聞く・話す」は、音声言語と呼ばれ、「読む・書く」の文字言語と併せて、語彙を増やし、読解力を高める上でもとても重要な力なのです。

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金融リテラシー
注目が高まり続ける「行動経済学」

「行動経済学」という経済学と心理学を組み合わせた学問への注目が年々高まっています。
「行動経済学」 は、2002年にダニエル・カーネマンさんが「プロスペクト理論」でノーベル経済学賞を受賞して、注目されました。2017年にもリチャード・セイラーさんが「ナッジ理論」でノーベル経済学賞を受賞しています。
「行動経済学を用いれば上手にモノを売りやすいこと」が注目されている理由のひとつです。大学でも科目として採用するところが増えています。

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脳科学
かしこくなるBRAIN QUIZ #3 [たて・よこ・ななめ9マスの和]

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プログラミング
Scratchプログラミング 穴埋め問題1

プログラミング教育への関心が高まりつつあります。「プログラミング」とはコンピュータへ指示を出すことです。こども向けのプログラミング言語として「Scratch(スクラッチ)」が世界中で使われています。
この特集記事では、サーティファイ社が主催している「ジュニア・プログラミング検定」の機銃に沿った内容のオリジナル小テスト「プログラミングスキルチェックテスト」の問題を出題します。
今回は「穴埋め課題」です。レベルはEntry級の中でも基本的な問題です。

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ワーキングメモリ
音声とイメージで学習の特性をとらえる

音声とイメージで、学習の特性をとらえる
私たちは何か覚えるとき、言葉にしたり、絵や図のようにイメージしたりします。個々のワーキングメモリの特性をとらえるときも、音声情報とイメージ情報の2つで考えます。

音声情報とは、言葉や文章、数などを取りあつかう「言語領域」のこと。イメージ情報とは、位置や形、絵などを取りあつかう「視空間領域」のこと。この2つは、脳の左右で処理する情報が異なっています。
言語の獲得や口頭指示の理解、文章の読みや九九のかけ算などの音声情報は、脳の左側である「言語領域」が処理します。一方、図形や漢字の書き、板書の書き写し、ダンスや体操など一連の動作を覚えることは、脳の右側「視空間領域」が処理します。
勘違いされやすいのですが、「国語は左の脳、算数は右の脳」という単純なわけ方はできません。たとえば、言葉や漢字の「読み」を覚えるのは左側の脳の役割。ひらがなや漢字の「形」を覚えるのは、右側の役割です。私たちは、両方の脳を使いながら言葉や文字を覚えているのです。
ある子どもに「漢字が書けない」という課題があったとしても、読みを覚えていないのかもしれないし、漢字の形を覚えていないのかもしれない。漢字が書けない理由は、子どもによってそれぞれ異なるのです。
湯澤先生はこれまで、学校など教育関係の方にワーキングメモリに関するアドバイスをしてこられました。先生たちは、受けもつことになった子どもの学習や友達関係、学校生活での様子からその特性に悩み、ワーキングメモリというキーワード、そして湯澤先生にたどり着かれることが多いようです。
ところが学校の先生がいくら真剣に向き合ってくれていても、学校は担任制で、1年~3年すると問題を感じていた生徒の担任から離れてしまい、指導や支援を継続することができません。つまり、子ども以外で一番困っているのは、ずっと同じ子どもと向き合っている保護者なのです。
私たちは、保護者の力になりたい。そう考えています。

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語彙力・読解力
こどもの「書く力」を高めるのに必要なこと

文部科学省のホームページでは、国語科教育のあり方として『情緒力・論理的思考力・思考そのものを支えていく語彙力の育成を重視していくことが必要である』と書かれています。

こどもの学びをサポートする大人には、言語領域に関わる「国語」において、こどもの四技能「聞く、話す、読む、書く」のサイクルを適切に循環させることが大切です。

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そろばん
世界に広がるSOROBAN

デジタルとは「新しいもの」とか「電気を使うもの」というイメージ、アナログは「古いもの」、「電気を使わないもの」というイメージが浮かびやすいですが、正しくはありません。

デジタルの語源のDigitとは「数字、桁、指」という意味であり、デジタルとは連続的ではなく、一定の「数値」で区切って断続的に表現するものという意味です。例えばデジタル時計、CDやDVD、デジタルカメラのデータはその一例です。
一方のアナログとは「長さや量」で連続的に表現するものです。アナログ時計やレコード、写真のフィルムはその代表例です。
 
算盤は珠を動かし、数を断続的な状態で処理して計算を行うので、「デジタル」的に処理する計算器具なのです。デジタル計算器具として、電気的な処理は必須ではありません。

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