部屋の電気をつけるとパッと明るくなります。スマホも充電すれば当たり前のように動きます。

でも、その電気はどこで作られて、どうやって家まで運ばれているのでしょう?
電気は目に見えないのに、私たちの生活を支える「見えないインフラ」です。今回は、スイッチの向こう側をのぞいてみる自由研究です。

電気は大きくまとめると「発電(作る)→送電(運ぶ)→配電(届ける)→消費(使う)」という流れで私たちの家に届き、使われます。

まず「発電」は、いろいろな方法で行われています。火力発電は燃料を燃やして水を沸かし、その蒸気でタービン(羽根車)を回して電気を作ります。水力発電は水の力でタービンを回し、風力発電は風で羽根を回します。太陽光発電は太陽の光を電気に変えるしくみです。方法は違っても、共通しているのは「何かの力で発電機を動かし、電気を生み出す」という考え方です。

次に「送電」です。発電所で作った電気は、そのままだと遠くまで運ぶ途中でロスが大きくなります。そこで、発電所の近くで電圧を高くして(変電所で変える)から送ります。高い電圧で送ると、同じ電力でも電流を小さくでき、熱として失われるエネルギーを減らせるからです。そして町に近づくと、また別の変電所で電圧を下げ、家庭や学校で使える形にして届けます。コンセントの先には実はこうした「電気の高速道路」と「変電の仕組み」が広がっているのです。

電気は便利ですが、課題もたくさんあります。まず、発電の方法によって環境への影響が変わります。火力発電は安定して電気を作りやすい一方で、燃料を燃やすため二酸化炭素が出ます。太陽光や風力は二酸化炭素をほとんど出しませんが、天気や風に左右され、発電量が変わりやすいという弱点があります。

そしてもう一つ大きな課題は、停電です。台風や地震で電線が切れたり、発電所や変電所にトラブルが起きたりすると、電気は止まってしまいます。さらに、私たちが一斉に電気を使うと(暑い日にクーラーを一斉につけるなど)、供給と需要のバランスがくずれやすくなります。電気は大量にためておくのが簡単ではないため、「作る量」と「使う量」をほぼ同時に合わせる必要があるのです。

解決に向けた取り組みの事例

この課題に対して、日本でも「スマートグリッド」という考え方が広がっています。これは、電気の流れを「かしこく(スマート)」管理する仕組みで、発電所だけに頼るのではなく、太陽光発電や蓄電池、地域の小さな発電設備なども組み合わせて電力を調整します。

一例として、ある地域では学校や公共施設に太陽光パネルと蓄電池を設置し、ふだんは電気をためておいて、停電のときは非常用電源として使えるようにしています。こうすると、災害時に避難所が真っ暗になったり、スマホが充電できなくなったりする困りごとを減らせます。電気を「遠くから買う」だけでなく、「地域でも作って備える」動きが、少しずつ進んでいるのです。

みなさんならどうする?

もし、あなたが町の電気を守るチームの一員だったら、どんな工夫をしますか?

家の中で「電気をむだにしている場面」はないか探してみるのも立派なことですし、停電したら何が一番困るかを家族で話し合うことはとても大切な防災につながります。太陽光や蓄電池がある家とない家で災害のときに何が変わるのかも想像してみましょう。