
#10 友達とシェアしよう!(SDGs 10:人や国の不平等をなくそう)
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むかしむかし、山と川にかこまれた、穏やかな村がありました。
その村には、サミーとリリーという、とても仲のよい二人の友達が住んでいました。
サミーの家には、箱いっぱいのビー玉がありました。
赤、青、緑、金色。光に当たると、きらきらと輝いて、まるで小さな宝石のようです。
一方、リリーのポケットに入っているビー玉は、ほんの数個だけでした。
それでもリリーは、いつも楽しそうにそれを転がして遊んでいました。

ある晴れた午後、二人は村の広場で遊ぶことにしました。
サミーは箱を開け、たくさんのビー玉を地面に広げました。
その様子を見て、ふと立ち止まり、こう言いました。
「ぼくは、こんなにたくさん持っているけど、リリーは少ししかないんだね」
リリーは少しも悲しそうな顔をせず、にっこり笑いました。
そして、サミーのほうを見て、こう答えました。
「じゃあ、ふたりのビー玉をあわせて遊ぼうよ。ひとりより、ふたりのほうが、きっともっと楽しいから」

サミーは少し驚きました。
自分が「持っている」ことばかり考えていたからです。
でも、リリーの言葉を聞いて、胸の中があたたかくなりました。
二人はビー玉をひとつの輪の中に集め、転がしたり、並べたり、数を数えたりしました。
色のちがうビー玉が混ざり合うたびに、新しい遊びが生まれ、笑い声が広場に広がっていきました。
そのときサミーは気づきました。
「多く持っていること」よりも、「一緒に使うこと」のほうが、ずっと楽しいのだということに。
リリーもまた、思いました。
分け合うことで、気持ちまで豊かになるのだということを。

それからというもの、二人はビー玉だけでなく、時間も、遊びも、気持ちも、分け合うようになりました。
気づけば、その輪は少しずつ広がり、村の子どもたちも一緒に遊ぶようになっていました。 こうして村は、
「持っている数」ではなく、「分け合う心」でつながる、やさしい場所になっていったのです。



