『国語教師のための語彙指導入門』(鈴木一史著 明治図書)は、子どもたちの語彙力について、データに基づいて定量的に分析がされています。

第一章の「言葉と語彙」には、小学校1年生から高校1年生のすべての科目の教科書を調査した結果が書かれています。教科書に出てくる言葉を「異なり語数」で調べたようです。
(「異なり語数」とは、同じ単語を除いた「ことばの種類」のことです)

調査の結果、国語は2万2,000語数学は4,200語でした。

いずれの科目も語数が多いと感じられると思いますが、「国語の語数を上回る科目が存在している」となると、さらに驚かれるのではないでしょうか。
さて、どの科目でしょうか。

実は、「社会科」との調査結果が出ており、その語数は2万6,000語にも及びます。

なるほど確かに、地理や歴史などで見られる特有の名詞が多い点から考えると想像に難くないのですが、それにしてもこの語数の多さには驚きました。

ことば・語彙力とは「知っていること」と「使えること」の両方で成り立ちます。語彙は使って身につくものですので、ご自宅で教科書に出てくる語彙を使う練習をすると良いでしょう。

記事作成者

秦 有樹

株式会社Progress CEO / 株式会社インフィニットマインド 代表取締役 / 株式会社学研エデュケーショナル 取締役 / 一般社団法人こども未来投資プロジェクト 理事

大学卒業後から現在に至るまで民間の教育機関で講師、フランチャイズ事業、総務、マーケティング、教材開発など幅広く職務に従事する。
2023/9/11 「ワーキングメモリを鍛える ながら脳トレ30」を出版。(4書店でビジネス書部門売上No.1を獲得)