

実物を見せると、読解力がつく
「我が家はこうして読解力をつけました」(佐藤亮子著 くもん出版)には「実物を見せると、読解力がつく」という一節があります。同書では、読解力を「2Dの文章を3D映像に立ち上げる力である」と表現しています。
『読解力を育てるためには絵本の読み聞かせや童謡の歌い聞かせが大切である』と書かれています。また、読解力を伸ばすためには、文章に書かれたものを実物とリンクさせることが重要で、その一例として外出をして本物を見に行く、体験をすることが挙げられています。活字(絵本や本)と実体験の両方により、文章を映像化する訓練を積み重ねていくことにつながるのです。

活字・実体験・ワーキングメモリ

知識を得て、経験を積むことで脳の長期記憶に残ります。長期記憶から情報を引き出す時にはワーキングメモリが重要な役割を果たします。佐藤さんの論に加えて、私たちは「活字、実体験、ワーキングメモリ」の3点が読解力の向上に必要であると提唱しています。
こどもと関わる大人は、こどもがたくさんの体験を学びに変えていく工夫を凝らしていきたいものです。
記事作成者

秦 有樹
株式会社Progress CEO / 株式会社インフィニットマインド 代表取締役
大学卒業後から現在に至るまで民間の教育機関で講師、フランチャイズ事業、総務、マーケティング、教材開発など幅広く職務に従事する。
2023/9/11 「ワーキングメモリを鍛える ながら脳トレ30」を出版。(4書店でビジネス書部門売上No.1を獲得)