学習到達度調査(Programme for International Student Assessment, PISA)は、経済協力開発機構(OECD)による国際的な生徒の学習到達度調査のことです。15歳の生徒を対象に3年ごとに次の3つの分野から学習到達度の調査をしています。

・読解力

・数学的リテラシー

・科学的リテラシー

2021年開催のPISA2021は、新型コロナウィルスの感染拡大に伴う影響のため延期され、 2022年に開催されました。PISA2021では、「創造的思考(Creative Thinking)」を重点的に評価することがねらいとされています。

下の図は、PISAが公開している「PISAのテストでの創造的思考のモデル」です。

テストには、「記述での表現」「ビジュアルでの表現」により「社会課題の解決」「科学的な問題の解決」について、多様かつ創造的な視点で解くことが組み込まれています。

「Visual Expression」の例です。
簡単に言うと「フェスティバルのロゴ2種類を制作し、1文で表現(説明)をしなさい。5分以内です。」という内容です。

テストはCBT方式となっており、コンピュータでの回答が求められます。

今後の学習指導要領や入試にも影響を与えることが十分に考えられるこのような問題に対して、対策問題に取り組むという場当たり的な対応ではなく、「何が大切か」を根本的に見直すきっかけになるのではないでしょうか。

記事作成者

秦 有樹

株式会社Progress CEO / 株式会社インフィニットマインド 代表取締役 / 株式会社学研エデュケーショナル 取締役 / 一般社団法人こども未来投資プロジェクト 理事

大学卒業後から現在に至るまで民間の教育機関で講師、フランチャイズ事業、総務、マーケティング、教材開発など幅広く職務に従事する。
2023/9/11 「ワーキングメモリを鍛える ながら脳トレ30」を出版。(4書店でビジネス書部門売上No.1を獲得)