ワーキングメモリと「聞き取る力」
子どもたちに何かを学ばせたい時、こちらの意図をくみ取ってほしい時、「よく聞いておぼえてね」「しっかり話を聞いて」「言われたとおりにやってね」と言います。
ところが、聞きたい、覚えたい気持ちがあったとしても
- 聞きわけられない
- 覚えられない
- 聞こえるものの中から何を、どの部分を覚えていいのか選べない
- 判断がつかないから人の話を聞くのは嫌い
という、発達にアンバランスがある子どもたちがたくさんいます。
情報を記憶にとどめて複数の活動を同時におこなったり、複数の刺激をまとめて捉えて考えたりする時に使われる能力はワーキングメモリと呼ばれています。
(中略)
ワーキングメモリが弱いと
- 新しい情報を覚える
- 正しく活用する
- 人の話を聞いて会話をスムースに進めること
が難しくなります。
聞きとりワークシート(編著:NPOフトゥーロLD発達相談センターかながわ)
このように、聞き取る力とワーキングメモリの関わりは強いため、日常生活においてもワーキングメモリを使うことを意識すると良いでしょう。
または、日常生活で正確に情報を聞き取るように働きかけることで、ワーキングメモリを使うことにつながります。
記事作成者
秦 有樹
株式会社Progress CEO / 株式会社インフィニットマインド 代表取締役 / 株式会社学研エデュケーショナル 取締役 / 一般社団法人こども未来投資プロジェクト 理事
大学卒業後から現在に至るまで民間の教育機関で講師、フランチャイズ事業、総務、マーケティング、教材開発など幅広く職務に従事する。
2023/9/11 「ワーキングメモリを鍛える ながら脳トレ30」を出版。(4書店でビジネス書部門売上No.1を獲得)