算数センスを伸ばす本(AERA with Kids)」で、脳科学者の加藤俊徳先生が以下のように述べておられます。

注意深く聞いて、聞く力が高い子は学校の成績も伸びます。
これも赤ちゃんを例にすると、たとえばお母さんが話しかけてあげることで、赤ちゃんは言葉を覚えますよね。
言語能力が伸びるのは、耳から入った情報を処理するからなんです。つまり、聞くことによって学習し、脳が発達するわけです。

加藤俊徳「算数センスを伸ばす本」より

こどもの読解力を高めるトレーニングは「目」で読むことに重きがおかれてきましたが、脳科学の観点からは「耳」からの情報処理も「目」からの情報処理も「言語野」で処理されることがわかっていますので、「耳」からの情報処理も学習に取り入れることをお勧めします。

資料提供:ワーキングメモリ教育推進協会

「聞き取り問題」に取り組むとき、こどもたちの脳は「聞き取った情報を一時的に保持して、その情報を処理する」という「ワーキングメモリ」の働きが関わっています。

「ワーキングメモリと聞き取り」の力を伸ばして、学習の基礎能力を高めていくことが学習効果を高めることになるでしょう。

最近は、小学校の国語科や中学校の定期試験、さらには高校入試の一部においても「聞き取り」の問題が出題されています。(英語のみならず、日本語の聞き取り問題です)

こちらの動画もぜひご覧いただきトレーニングにチャレンジしてください。

記事作成者

秦 有樹

株式会社Progress CEO / 株式会社インフィニットマインド 代表取締役 / 株式会社学研エデュケーショナル 取締役 / 一般社団法人こども未来投資プロジェクト 理事

大学卒業後から現在に至るまで民間の教育機関で講師、フランチャイズ事業、総務、マーケティング、教材開発など幅広く職務に従事する。
2023/9/11 「ワーキングメモリを鍛える ながら脳トレ30」を出版。(4書店でビジネス書部門売上No.1を獲得)