子どもが学習をする際に「音読」は効果が非常に高いと言われています。学習は脳内で行われるため、脳を活性化させることは学習前および学習中の前提となります。その活性化において音読には大きな効果があります。

「音読」により脳の前頭前野が活性化することがわかっています。
前頭前野は「記憶」「思考」「判断」等を司っています。

因みに、学習指導要領では「学力の三要素」が定められており、緑色の箇所には「思考力」「表現力」「判断力」とあります。


前頭前野が司る「思考」「判断」に働きかけることは新しい指導要領に沿った学び方において欠かせません。

声に出して読むには、漢字の読み方や単語の意味、文の流れや文章の切れ目を考えながら読むことが必要になるため、音読は「語彙力や読解力の向上」につながります。「音読」による学習効果が高いことは理解できる一方で、現実的に小学校高学年や中高生になると大きな声で音読をすることには抵抗があるかもしれません。

そこで、医学博士の福井一成先生が興味深いアプローチを提示しています。

耳栓をした状態で覚えたい箇所を指でなぞりつつ、ささやき声で読むと、骨伝導により自分の声が頭の中で大きく響くため集中力が高まる

ぜひ、お子様、生徒様に紹介をしていただき、効果を高める学習法の一環に取り入れてください。

記事作成者

秦 有樹

株式会社Progress CEO / 株式会社インフィニットマインド 代表取締役

大学卒業後から現在に至るまで民間の教育機関で講師、フランチャイズ事業、総務、マーケティング、教材開発など幅広く職務に従事する。
2023/9/11 「ワーキングメモリを鍛える ながら脳トレ30」を出版。(4書店でビジネス書部門売上No.1を獲得)