
#13 サニーとクールな地球(SDGs 13:気候変動に具体的な対策を)
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むかしむかし、空の高いところに、サニーという太陽がいました。
サニーは、世界をあたためることがだいすきでした。
朝になれば、山も海も町も、やさしい光で包みこみます。
花はひらき、鳥はさえずり、子どもたちは外へとかけ出していきました。
「ぼくの光で、みんなが元気になるんだ」
サニーは、そう思うたびに、いっそうまぶしく輝きました。

けれど、ある日のこと。
サニーは地球のようすに、ふと気づきます。
森の木々は元気をなくし、川の水は少なくなり、氷の国では大きな氷が音を立ててくずれていました。
「……あれ? ちょっと、あたためすぎたかな」
サニーは、はじめて胸がきゅっとなりました。
あたたかさは、うれしい。
でも、あつすぎるのは、ちがう。

そこでサニーは、空をただよう雲たちに声をかけました。
「ぼくひとりでは、うまくできないみたいだ。いっしょに考えてくれない?」
白くふわふわの雲は、少し考えてから、ゆっくりとうなずきました。
「じゃあ、わたしたちは、やさしい雨を届けるよ」
雲たちは、からからにかわいた大地へ、しとしとと静かな雨を降らせました。
雨は土にしみこみ、草をうるおし、森にいのちをもどします。
風もまた、森をわたり、熱をそっと運びました。

サニーは、前よりも少しだけ光をやわらげました。
「強くするだけが、正解じゃないんだね」
地球は、ゆっくりと深呼吸をするように、落ちつきを取りもどしていきました。
森は緑を取りもどし、動物たちは安心してすみかにもどります。
氷の国でも、ひび割れの音は少なくなりました。
サニーは知りました。
大切なのは、たくさんあたためることではなく、ちょうどよくすること。
そして、ひとりでがんばるのではなく、力を合わせること。
それからというもの、サニーは雲や風、森や海と話し合いながら、光を届けるようになりました。
地球が暑くなりすぎないように。
みんなが安心して暮らせるように。
空の上から見つめるサニーは、今日も静かに輝いています。
「地球を守るのは、ぼくたちみんなの役目なんだ」
そうつぶやきながら。



