サンフランシスコに拠点を置き、「21世紀最初のエリート大学」として設立されたミネルバ大学(Minerva Schools at KGI)は、以下の特徴があります。

  • 校舎がない
  • 教師は講義もテストもしない
  • 授業は全てオンライン

この大学には世界中から2万人以上の受験者が集まり、合格率はわずか1.9%という狭き狭き門です。
4年間で世界7都市に移り住みながらオンライン授業に参加し、企業などと協働プロジェクトを行うこのミネルバ大学は、2025年秋から東京を滞在都市に加えると発表しました。約150人の学生が毎年8か月間、日本に滞在して学び、国内の大学とも交流する予定です。

読売新聞オンラインより

「世界を巡回し先進的教育」米ミネルバ大、東京を新たな滞在都市に…入試合格率3%未満 : 読売新聞

【読売新聞】 世界の都市を巡りながら、先進的な教育を展開し、優秀な学生が集まる米ミネルバ大学(本部・サンフランシスコ)が22日、2025年秋から東京を滞在都市…

ミネルバ大学の歴史や取り組みを紹介している『世界のエリートが今一番入りたい大学ミネルバ』(ダイヤモンド社)から「人が最も効率よく学習できる三条件」を記した箇所を引用します。

ミネルバ大学のカリキュラムや教授法を設計したコスリン教授は、心理学、脳科学、認知科学の分野における長年の研究から、人が最も効率よく学習できるのは以下の3つの条件が揃った時だと主張する。

① 脳を通常より負荷をかけた状態で稼働させる
② 繰り返し練習が行える環境で学ぶ
③ 能動的に授業に参加できる状態』

『世界のエリートが今一番入りたい大学ミネルバ』 山本秀樹

③については日本の学校教育においても「主体的な学び」として進められています。『脳に負荷をかける』という点については専門性が求められますので、今後の教育現場に脳科学の視点が入ることで学びがより充実したものになるでしょう。

記事作成者

秦 有樹

株式会社Progress CEO / 株式会社インフィニットマインド 代表取締役

大学卒業後から現在に至るまで民間の教育機関で講師、フランチャイズ事業、総務、マーケティング、教材開発など幅広く職務に従事する。
2023/9/11 「ワーキングメモリを鍛える ながら脳トレ30」を出版。(4書店でビジネス書部門売上No.1を獲得)